25日、地方分権改革推進委員会がありました。4日以来です。国と地方の間で大きな課題として浮上している国の直轄工事に対する地方の負担金について議論しました。この問題の火付け役となった新潟県の泉田知事から意見を聞きました。国から求められる負担金は、負担額も明細が不明であるのに加え、支払いは、最優先としなくてはならないので、おカネのやりくりに非常な苦労を強いられると言われました。
神奈川県の場合も同様です。神奈川県の中央部を縦に走る高速道路、圏央道の建設に対する地方側の負担金のため、他の道路建設に回せる予算が少なくなります。結果として、より地域に密着した道路の建設が遅れます。泉田知事は、国が広域的な観点から建設を進まなくてはならないと判断した工事は、全て国が責任を持って実施し、地方の負担金は、なくすべきだと提案されました。
この場合、国が行う工事をどの範囲に定めるかが焦点となります。国は、国土全体のネットワークを形成する上で重要な高速道路のみとするなど絞り込みませんと地方側が、国会議員を巻き込んで陳情合戦となる恐れがあります。可能な限り財源を地方側に渡し、地方の判断で道路の建設が進められるようにするのが本筋です。そのためには、地方側が、国が現在行っている工事を自ら実施するという姿勢をどこまで示せるかが問題です。
24日、政府の地方分権改革推進本部で国の出先機関改革の工程表が決まりました。麻生総理大臣をはじめ関係閣僚が全て入っている重要な会議です。地方分権改革推進委員会が求めていた内容は、先送りされました。削減の数値目標35000人が無くなったのが典型です。猪瀬直樹委員が、地方分権改革推進委員会として極めて不十分な内容だと言うべきだと主張されました。
私は、昨年11月6日、麻生総理大臣が丹羽委員長を総理大臣官邸に呼んで、国の出先機関のうち、国土交通省と農林水産省の出先機関を原則廃止と主張されていたことを指摘しました。「それがいつの間にか抜本的統廃合に変り、そして、今度は、先送りとなった。これで総理が務まるのであろうか。本来なら委員長が辞表を出すべきことがらだ。」と怒りをぶつけました。丹羽委員長は、「中学生や高校生ではないのだから、反対すれば良いというものではない。」と反論されました。
霞ヶ関の中央官僚の頑なな態度は、通常のやり方では壊せません。時には、青臭くても書生論で責めるべきです。仮に丹羽委員長をはじめ私たち委員が開き直って辞表を出したとしたら麻生総理大臣をはじめ政府に対し大変なインパクトを与えます。そのくらいの気概を持って対応しませんと官僚機構は微動だにしません。チャンスを逸したと思います。政府は、年内に改革案を取りまとめるということです。麻生政権ではない可能性も十二分にあります。私たちが、これまで提出した勧告は、どこへ行ってしまうのでしょうか。
政府、自民党、あるいは民主党といった与野党の政治の対立とは一歩距離を置いて、あるべき地方分権改革の姿を描くことに専念すべきだと思いました。現在のねじれ国会という政治情勢で総理大臣をはじめ政治の指導力に期待するのは無理です。自民党も民主党も無視することができないような理想的な地方分権改革案をまとめるべきです。私たちの任期は来年3月までです。時間を目いっぱい使って、徹底的に理想にこだわった勧告を出すべきだと思いました。